そり腰・出っ尻が治らない
クラシックバレエやジャズダンスなどをやられていて、“そり腰”が気になる、または改善しようと頑張っているのに全然よくならないという方… 結構多くいるのではないでしょうか。
そり腰の原因について、「腹筋が弱くて骨盤が立てられないからだ」と言われているという人もいました
そして、その人自身も腹筋が弱いという自覚があるようです。
腹筋はほとんどの動作で使われます。(力むこととは違います)
ですので、腹筋が機能せず使えていないという人は、機能するように改善することが必要です。
ですが、どこそこの筋肉が強い弱いという発想ではパフォーマンス向上には限界があるので考え方を改めるべきだと思います。
そり腰や出っ尻の改善というと、腹筋強化の他に“体軸”の意識ということが言われます。
この体軸の意識がまた厄介で、軸をどう捉えているのかによるかもしれませんが、軸を意識過ぎて体が固まっている人ばかりです。
体軸の意識が強過ぎると下の絵のようになります。
Aが安定状態だとしても、頭のてっぺんからお尻の底を貫く一本の棒(体軸?)を意識した状態だと、無駄に体が力んで少し動くだけでBのように前のめりになり軸がしなったようなイメージになります。
すると力んだ体が、Cのように股関節を引いてバランスをキープしようとする反応が起こりやすくなります。
一本の軸の意識ではなく、もっと体をバラし繋がりを感覚することが必要です。
体軸の強さというのは力が強い、弱いということではなく、頭から足先までの繋がりが強いということだと思います。
また、腹筋を鍛えるなどをして静止状態での姿勢では反り腰にならなくなったのに、動作中に腰が反ってしまうという人もいると思います。
それは動くと腰が反ってしまう理由が、筋力の問題では無くボディバランスの問題で、もっと言うとエネルギーバランスが悪いからです!
各パーツが合理的に配置や角度を変えることでボディバランスが保たれ、そういう状態で動作が行われていれば俗に言う体軸が崩れなくなります。
力みがそれを邪魔しますので、まずは自分が力んでいることを感覚的に理解することが大切です!
とは言っても、何だかよく分からない感覚なる物を身に付けるのは面倒だ、手っ取り早くしっかりした体軸を身に付けられる解決策を知りたいという人がいると思います。
そういう方は、スタビライゼーションなど体軸をイメージしながら全身の協調性で体が折れないようにするトレーニングをするといいのではないでしょうか。
これの方が体に力みが生じ、何となく軸らしき物を実感しやすいので、そこまで突き詰めてやるのではなく、楽しく、でも今よりはちょっと上手く踊れたらいいなぁという人は、この類のトレーニングでも十分に効果を感じられるとは思います。
ただし、この類のトレーニングはジッとした中で行いますので、動きの中でボディバランスを保つこととは違います!
やっぱり、合理的な動きになるように地道に体と向き合うことが重要だと思います。