ゴルフ膝の痛みは間違った体の使い方から
硬い弱いじゃなくて、下手か上手いかだ。理にかなった動き方、身のこなし方が良ければすべてよし。
膝痛、股関節痛、腰痛は整体院で骨格を整えてもらえば一時的に良くなると思います。しかし、せっかく整えてもらった体も身についてしまった”勘違い”を正さなければ、骨格は段々と崩れていってしまうのが現状です。
崩れの原因は関節が硬いから筋肉が弱いからではなく、身についてしまった”勘違い”のため、上手い体使いができないから、元の状態に戻り、痛みも再発してしまうのです。上手い動き方、歩き方も含めた良い体の使い方、良い身のこなし方を学ぶことが骨格の崩れを守ってくれます。良い骨格と身のこなし方が良ければ練習によるパフォーマンスアップが見込めます。
正しいと思った情報が、実は誤った情報。(結構多いと思います「母指球に乗る」とか)
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正統な考え(情報)からズレだし定着する。(身についてしまった”勘違い”)
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正統な関節の動かし方(動作)が、思っていることと違うと感じるので、正しい動き方ができない、どう頑張っても良くならない。
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癖のある身体使いになる。
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本来の骨格(骨の配列)が崩れる(ズレる)。
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腰痛や肩コリ、股関節や足首の違和感、膝の痛みを引き起こす。
先ずは考え方・情報のリセットをしましょう。「ご破算に願いまして」
身のこなし方体の使い方を学びましょう。
(考え方)
例えばゴルフに多い膝の痛み。
ゴルフ上達の近道を考えたとき、自分に合ったタイプのゴルフスイングの練習が近道という考え方があります。
トップクラスのプロゴルファーにも個性があり、3タイプあると言われています。
しかし、タイプの一つがタイガーウッズタイプで、本人タイガーウッズは膝の大きなケガを繰り返していました。
ですから、タイプに合ったではなく、遠回りになるかもしれませんが、ケガをしないゴルフスイングへ改良こそが、身のこなし方において正しスイングになり、飛距離アップやミスを少なくすることにつながります。
逆説的考え方「急がば回れ」
飛ばしのエネルギーのはずが膝痛と腰痛へ
飛ばしのエネルギーは、ローテーション(回転力)とホリゾンタル(水平移動)とバーティカル(伸び)です。
大抵の人は、腰を回すこの絵の人のように、膝を無意識に使って飛ばしのエネルギーを出そうと間違います。膝は段々と悲鳴をあげてきます。ほとんどを股関節に任せたほうが正解です。
しかし、「この様に股関節を使って」と、見本を見せながら説明しても出来ません。まず、動作の分解が必要です。
これはレッスンプロの領域外です。
〈飛ばしのエネルギー、間違いの内訳〉
回転(ローテーション)の間違い
右腰の筋肉で腰を回す、腰に悪い間違った身のこなし方(脚は腰の回る方向へついて行って、左脚外旋、右脚内旋)で、膝をねじってしまう。膝に悪い
( 本当は股関節左内旋右外旋で腰はわずかに回します。、脚を内旋外旋させる指導ばかりですが、大事なのは、骨盤の内旋外旋です。体も頭もこんがらがってわけわからんになるでしょう。)
ターゲットの方向への水平移動(ホリゾンタル)の間違い
膝をターゲット方向へ(正面から見て横へ)折り曲げて(ニーイントーアウト)、水平移動をしてしまう。膝に悪い腰にも悪い
地面反力による体の伸び(バーティカル)の間違い
膝をピンとして、伸び上がろうとしてしまう。過伸展という、膝が真っすぐより反った状態まで伸びすぎてしまう。膝に悪い腰にも悪い(参考に反り腰と反張膝の記事もご覧ください。)
リブケイジツイスト(体幹の筋肉を使った肩甲骨と肋骨の分離ドリル)で体幹ねじりと、連動した股関節使いの身のこなし方を身につければ解決します。
間違いを正す事は大変です。指導出来るコーチがいますか?
相当こんがらがった頭と体をリセットして、再構築するドリル(訓練)を地道にやり続けるのです。
股関節、膝、腰に負担のかからないゴルフスイング
ダウンスイングに、スクワットもガニ股もいらない。
股関節、膝、腰を守るには、大腿骨上で骨盤を動かす、身のこなしの技術があったらいいな。
この絵は理想的なマキロイのダウンスイングです。ダウンスイング時、両腿が正面を向いて止まっています。
使おうとするのは、股関節より上の筋肉で動かす、ヒップと肩も含めた体幹です。
ダウンスイング時の股関節の動き
右股関節
大腿骨上の
骨盤外旋・骨盤伸展・骨盤外転 注)右脚の外旋伸展外転ではありません。
骨盤上(骨盤ベース)の
大腿骨伸展・大腿骨外転
左股関節
大腿骨上の
骨盤内旋・骨盤屈曲・骨盤内転 注)左脚の内旋屈曲内転ではありません。
骨盤上(骨盤ベース)の
大腿骨屈曲・大腿骨内転
ダウンスイング時、股関節の左と右は逆の動きをしますので、左右同じ動きのスクワットやがに股は、ダウンスイングとしての役割は果たしません。
説明が難しくなりましたが、上手くするには何事も手間がかかります。
「急がば回れ」
これが大腿骨上の骨盤外旋のイメージを表した絵です。
股関節は実際と異なりますが、太もも(大腿部)の上で骨盤が外旋(矢印の方向へ回旋)するイメージを描いてみました。
実際この様に、太ももを動かさず骨盤を動かせる人はなかなかいません。しかし、身のこなしの手順通りに行えば、誰でも出来るようになります。出来るようになってから初めて、「あ!こういう事か!」と理解できます。
これが、腰を回すというカラダの使いにあたります。股関節を適切に動かす事が出来れば、腰を回すのに、腰も膝もほとんど使いませんので、腰や膝に負担がかかりません。もちろん、股関節にも負担がかかりません。
これは、ゴルフのテイクバックで、よくある左膝痛のもととなる足腰使いを表した絵です。
右股関節は、後ろ側へ引いてはいけません。腰も回してはいけません。右股関節は骨盤をベースとして大腿部を屈曲させ、太もも(大腿部)の上で骨盤を内旋させるのが正しい股関節使いです。
左股関節は、骨盤に太もも(大腿部)がついて行ってはいけません。外旋や外転の動きが硬いわけではありません。左大腿骨上の骨盤外旋ができないだけです。内転筋と膝周囲の筋力強化と股関節外旋の動きを柔らかくするというのが主流の考え方ですが、残念ながら骨折り損になります。