スポーツの競技パフォーマンスを向上させるには骨格がとても重要になります。
ですが、単純に姿勢が良くなるようにとか、左右対称になるようにということで調整してもダメなんです!
前回、『体型と競技パフォーマンスの関係』で紹介しましたが、競技によって理想の骨格が違います。
骨格の中で鎖骨と肩甲骨の関係もパフォーマンスに大きく影響を与えるのですが、
例えば、走る・投げるなどの動作があるスポーツとパワーリフティングのように重たいバーベルを持ち上げる競技とでは、鎖骨と肩甲骨でできる形の理想が違います。
上図の①がスポーツ動作に必要な菱形のタイプで、②がパワーリフティングに必要な矢印形タイプです。
①は肩甲骨をスライドさせるために必要な条件で、この形で肩甲骨をスライドすることができれば腕をスピーディーかつパワフル(スピード×力)に動かすことができます。
②は肩甲骨を固定させるための条件で、これができると重たいバーベルをしっかりと支えることができます。
もし、競技力を向上させるために基礎体力をつけようとベンチプレスを取り入れた場合、拳上重量が伸びていくとともに逆に競技力が落ちてしまうことも十分に考えられます。
なぜなら、ベンチプレスで重たいバーベルを扱うのとスポーツパフォーマンスを伸ばすのとでは、理想の骨格が全く違うからです。
ですので、筋量を増やしてパワーアップを計ろうと、やたらにウエイト・トレーニングを行わないように注意する必要があります。