バレエなどのダンス教室に通っている方から肋骨の引き上げ方や肩の下げ方、姿勢について質問を受けます。
そういう場合には、実際に動作をしてもらうと上手く出来ない理由がよくわかります。
姿勢や引き上げを意識し過ぎて固まってしまっているのですからそれ以上動けるはずもありません。
脇の下は、肩を下げようと頑張り過ぎて広背筋や脊柱起立筋など背中の筋肉が力みまくってしまいます。
これで背骨も肩甲骨も自由を失い、引き上げどころではなくなってしまいます。
上半身を引き上げるためには、背骨(周りの筋肉)は力ませず出来る限り緩めておかないとダメです!!
緩めてあれば引き上げるべき方向に余裕がありますが、目一杯まで引き上げようとがんばっていると、緊張している以前に物理的にそれ以上は引き上がらない訳です。(引き上げようとして力んでしまうと、実際には自分で感じているよりもほとんど引き上がっていません。)
ところが、背骨を緩めようとすると背中が丸まり、腰が落ちた姿勢になります!
だらっとするのが緊張を緩めると潜在的に思っているのかもしれませんね。
緩めていてもきれいな姿勢に見えるようにするには胸骨(ネクタイみたいで肋骨の真ん中にある骨)を軽く引き上げることが重要です。
ただ胸骨の引き上げも一生懸命やると背筋で背骨を反らせ、胸骨を上に向けるだけになるので全く違う現象になります。
動かせないところには意識がきちんと向いていないので、まずは正確に意識できるようにしなければなりません。
ポイントは仙骨、胸骨、第一頸椎と後頭部のつなぎ目(環椎後頭関節)に意識を向け優しく引き上げるようにすることです。
ここに正確に意識を向け動かすことが必要です。
そして、とにかく力ずくでグイッとではなく、軽く優しく上げてあげればいい位置に引き上がります。
上手く出来れば、背骨(腰椎、胸椎)周りは力まず、肩も下がりますし手足も楽に動かせるようになります。
まずは、立っている時、歩いている時に仙骨、胸骨、環椎後頭関節を引き挙げてみて下さい。
(あくまで優しくフワフワっとというイメージです)
下の図の青い部分が引き上げる意識をすべきポイントです。