長年バレエをやっていて同じことをずっと注意されている人は、注意されている内容を自分の概念に当てはめて考えてしまう傾向があるようです。
というより、能力的に可能な範囲でしか答えを探せないのが当然なので、求められることが出来る状態なのかが重要になります。
いくら姿勢や動作を意識しても、そもそもその動きが出来ない状態の体(骨格)であれば答えは見つからないので、まずは体を変えなければなりません。
肩が下がらない、肋骨が引き上がらない、肋骨の前が広がってしまう、アンディオールが出来ないetc.
これらの問題を解決するために肩や股関節、肋骨を意識したり、それらのパーツを使えるようなトレーニングをしてもきっと良い結果は得られません。
なんとなく動かしやすくなったと感じるかもしれませんが、それは練習した動きがスムーズになっただけで、実際の動作には使えないことがほとんどです。
いくら肩を下げようとしたり肋骨を引き上げようとしても、それは勘違いした動作なので求めた動きではないのです。
まずは、骨格を整えつつ頭から足先まで体全体を一つの物体として感覚的に把握することが必要です!
一個体として体を把握していないと、体への感覚がバラバラなので、部分的なところばかりに意識が行きやすくなり、いくら努力しても求める動きが出来るようなりません。
体を一つの物体として把握しにくくしてしまう原因は、体幹を鍛えたり、体幹を固めてバランスをとるなどの体幹トレーニングによってというわけではありませんが、本来は動かすべきところを固めてしまうことが良いと勘違いしていることだと感じます。
なぜ体幹を固めるべきではないのかについては次回ですね。