スポーツやダンスのパフォーマンスを向上させるために姿勢を改善したいという人が多くいらっしいます。
姿勢が良いか悪いかがパフォーマンスに影響を与えるのは確かですが、高い能力を発揮するために必要な姿勢は一般的に言われている良い姿勢とは違うと思います。
パフォーマンスは姿勢がどうこうではなく、重心の位置が良いかどうかで決まります!
重心を最適な位置に置くと無駄な力みがなくなり、上半身と下半身が合理的に動き、一体感のあるパフォーマンスが可能になります。
逆に重心位置が悪いと、上半身と下半身がバラバラに動き一体感のない動きになってしまいます。
一体感のある動きが出来ると全身をフルに使って大きなパワーを生み出すことができるので高いパフォーマンスを発揮しやすくなるのです。
ところで、重心についてですが、先日お客様に「重心って足の裏にあるものだと思っていました」と言われました。
重心の位置についての話になると、ほとんどが前(つま先)重心なのか後ろ(かかと)重心なのかぐらいにしかなりません。
それはおそらく、足の裏に重心があるとは思ってないにしても、足裏で感じる重さ(体重)を重心と勘違いしているからだと思います。
確かにつま先側に体重をかければ前重心になりますが、重心は質量のことではないし体重とは全く別物です。
じゃあ重心とは何ぞやと言うと、
科学的には、重力が一点に集中して働く作用点を指すとのことですが、分かりやすく言えば
その物体の重さの中心のことです!
では重心がどこにあれば一体感のある良い動きができるのかと言うと、骨盤の坐骨の真上に乗る位置です。
「座っているときは坐骨に重心を乗せると理想的な姿勢を保つことができて、腰痛や肩こりが予防できる」と言われたりもしますが、
立っているときに座骨に重心を乗せることが重要です。
これができると、体幹の力みがなくなり自然に腕や肩の力も抜けるようになります。
坐骨に重心が乗っているときの感覚は人それぞれ感じ方が違うので文章にすることが難しいですが、
無意識に足で踏ん張って体を支えていた人は、むしろ動きにくいと感じるようです。
すんなり体が受け入れてくれた人は、当たり前ですが動きが良くなります。
もし足裏で感じているつま先荷重、かかと荷重が重心の位置だと思っていた方は、もう一度重心位置について考えてみてください。