美しく見える歩き ≠ 体に良い歩き | |
美しく見える歩き方が、良い動作としての歩き方か、ウォーキングスクールの歩き方を色々調べてみますと、次のような歩き方を推奨していました。 首は後ろに引く(倒す)。 腕を後ろに引く。 着地する脚の膝がちゃんと伸びた状態で着地する。 美しく見える歩き方として、だいたいの教室がこのように指導しているようです。 顔も体も美しく見える人が指導すると、確かに美しいです。 | |
しかし、良い動作かどうかで見ますと、前に進みにくい歩き方になります。 専門的に言いますと、体重心を効率的に前へ移動させていない歩き方です。 首と肩を後ろに引いたため、背中が折り曲がるようにして、肋骨の籠(胸郭)が後ろへ傾き、着地している脚より後ろになり、後ろ重心になっています。 これでは、下腹部と腿(もも)を前に突出すようにし、それでも足りないので、後ろの左脚のふくらはぎを収縮させ、つま先で地面を蹴り、更に左脚を骨盤から前に振り回わさなければ前に進みにくいのです。 この動作は伸ばした右膝を絵の矢印のように、”ずらし”てしまうのです。 膝関節には良くないです。 他にも犠牲になる関節が幾つか出てきます。 | |
スポーツ・ダンスにも欠かせない重心移動 では良い歩きとは、どういう歩き方でしょうか。 前回の記事で、「体現歩き」骨盤のありかたを書きましたが、重心移動が上手い歩きが良い歩きで、上手く出来ないと、骨盤が単独で動きだし、それが悪いのです。 スポーツやダンスでも、重心移動が基本中の基本で、動作のことが分かっているコーチや先生達は「歩くようにしなさい」と言うのです。 右の絵がそんな歩き、体現歩きなのです。 Aの右脚は膝が伸びていますが、まだ着地していないのです。でも、見た目は膝がよく伸びた歩き方に見えてしまうので、美しい歩きにも見えます。 | |
Bでかかとが地面に触れる程度です。 Cでしっかり着地、一瞬にしてDへ移動しますので、足裏に感じる圧も一瞬でつま先側に移動します。 Dでの体重心は、着地した足より少し前になりますので、右脚だけのバネで推進できるのです。 Aの後ろ脚、左脚がそれにあたります。 Aはそのバネで、Dまで体軸を崩さず移動できるのです。 そしてこれが、一流のコーチが求めている「歩くように」という動作なのです。 良い動作と歩きはこうして一致し、体にも良いことになるのです。 ですから、この歩きで体現することができるようになるのです。 |
2013.01.30更新
美しく見せるウォーキングスクール歩きと体現歩き
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