正しいおじぎをしよう前回、重心を移動させるには骨盤前傾姿勢が断然有利と書きました。そしてゴルフや格闘技など、もっと骨盤を前傾させたいときは大腰筋に腸骨筋を追加して股関節を曲げましょうとかきました。 背骨の生理的わんきょくを維持し、股関節から曲げる。 これは正しいおじぎをすることと同じなのです。 胸を張ったり、お尻を後へ突き出したりしてするおじぎは間違いです。 大腰筋+腸骨筋=腸腰筋 腸腰筋を使って股関節から上体を前傾させるのが正しいおじぎです。 武道では「礼に始まり礼に終わる」と言いますが、達人になると姿勢と礼の仕方を見るだけで力量がわかります。また相手は礼をされるだけでビビってしまうでしょう。
柔道ばかりでなく空手でも欧州の影響が強く、ディフェンスで腕を添えなくてもよい、ボディーワークだけで突きや蹴りをかわしてよいとルールが変わりました。 右の写真はボディーワークのお手本ということで空手の雑誌に嶋田雄大選手のボクシングボディーワークが紹介されたときのものです。(画像をくりっくで拡大して見てください)
ダッキングというパンチの軌道より上体を低くしてパンチをかわすテクニックですが、嶋田選手は通常の頭を下げてのダッキングではなくスクワットのようにしゃがんでやるのです。これを世界ランキングのボクサーのパンチより速くやるのは相当な技術が必要です。赤の線で描いた腸骨筋を無意識に上手に使えてできる高度な技術です。
正しいおじぎと雑巾がけがその技術を磨いてくれるでしょう。
嶋田選手は私と達人トレーニングをするときは、部屋に入る時も出る時も必ずきちっと礼をしています。ボクシングジムでは雑巾がけもしています。 腸腰筋は心が伴はなければ鍛えられない筋肉なのかもしれません。 |