塾長志水の
ウォーキングウォッチ

2010.12.27更新

膝をつま先より前に出さない??

image1 ジムや体操教室で、指導者のほとんどが、スクワットを指導するときに使う言葉があります。
それが「膝をつま先より前に出さないで!」

そうすると、あたかも膝を守り、脚に効きそうな感じがしますが、そうでもないのです。

その言葉を守ろうとして頑張ると、後ろへひっくり返らないようにするため腕を前に伸ばしたり、お腹を出し背中を反ったり、体に悪いことをしてバランスをとらなければならなくなるのです。

しかもこれは不自然(コレクティブモーションに反する)な動作なのです
この格好で椅子から立ち上がりますか?しませんよね。
 なぜ膝がつま先より前に出ていけないのか?
それは、右の写真のように重心(赤丸の印)がかかとの方に行き過ぎて背中や腰が丸まり、腰を痛める原因になったり、またひっくり返らないように膝をこれよりもっと前に突き出し、重心をつま先の方へもって行き、バランスをとろうとして、膝に負担をかけすぎるからです。

原因を知らずに、膝やお尻の位置だけをみて

「椅子に座るようにお尻を突き出して、膝をつま先より出さないように」という言葉になったのです。
しかしその通りにやると不自然になるのです。
そもそも右のような格好になる原因は?

実は頭のうえから体が押しつぶされているからです。

何に?

重力にですよ!
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image3 重力に負けるな利用しろ
スクワットが必要な人にとっては、スクワットはむずかし過ぎてできないのです。
重力にいつも負けている人が、すぐに重力を利用できるはずがないですよ。
左の写真が正しいスクワットですが、数あるパターンのひとつです。

下の写真の蹲踞(そんきょ)やバレエのグランプリエもスクワットと私は考えています。
ですから、「膝をつま先より出さないように」という次元ではないのです。
膝は出てもいいのです

重心(赤色の点)をしっから捉えて、重力を利用して、重力につぶされないようにしたり、重力に反発したりする能力を鍛えるのです。
そういう意味では、スクワットよりも階段や坂道を上り下りした方が、はるかに効果的です。

 一番間違っているのはスクワットの目的
「スクワットは何のためにするのですか?」
と問うと、「太ももに筋肉をつけるため」「足腰を強くするため」という答えがほとんど返ってきます。
筋肉をつけ、強くして何をどうするのですか?

本当は健康のため、美容のため、スポーツのためではないでしょうか
ボディービルディングを除けば、究極の目的は、重心の移動を良くするためではないでしょうか。
良い歩き方・走り方、力強い正確なスイング・投球・パンチ、より速く・より高くするためにスクワットをしてください。

感覚を変えること
立ち上がる感覚や、バーベルを担ぎ上げる感覚では重心移動は変えられません。

地面に吸い付くようなしゃがみから、天をを突き上げるような地面の押しの感覚に変えることです。
当塾には、そういう感覚になれるドリルがあります。
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投稿者: 体玄塾 塾長 志水


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